日本の点字聖書の歴史
今、日本には※約31万人の視覚障碍者がいらっしゃいます。視覚障害のある方は「点字」で本を読みます。現在では点字専門の書籍の発行所や点字図書館もあり、多様な本を点字で読むことができますが、点字の「聖書」には、とりわけ長い歴史があります。
※厚生労働省調査、視覚障害の身体障害者手帳所持者数
日本で点字聖書(文語訳)全巻が発行されたのは、1924年(大正13年)のことでした。当時、点字の聖書全巻は「英語」のものしかなく、「日本語」の点字聖書は世界で2番目に早い快挙でした。
「明治以降の日本の盲界(視覚障害者の社会)の歴史を振り返ると、聖書によって如何に多くの方たちが立ち上がっていったか、その物語の壮大さ、豊かさに目をみはります。そこには視覚に障害のある人自身による旧新約聖書全巻の点字出版(1924年)や、商業新聞社による点字新聞発行(1922年大阪毎日)など、世界に類を見ない壮挙がいくつも点在するのです。そういうすばらしい出来事が積み重なってゆく歴史には、同胞を愛する多くの視覚障害の先覚者が登場し、その大多数の人々の働きの源には、キリストの福音によって立ち上がった喜びが脈打っていたのです。」日本盲人キリスト教伝道協議会ホームページ、「盲伝とは」より
日本聖書協会では、1956年(昭和31年)から、点字の聖書の発行を続けています。
点字聖書ってどんなもの?
現在は口語訳、新共同訳、聖書協会共同訳の3種類が発行されています。
最新の「聖書協会共同訳」の点字聖書全巻がこちら
旧新約全巻で「34冊」、旧約聖書続編付きなら「40冊」。
写真右端の小型聖書(旧約続編付き)とそれ以外全部で全く同じ内容の本なのです。
点字聖書は
大きい |
指で触ってわかるように、ページのどこを読んでいるかわかるように。 |
厚い |
凹凸であらわす文字なので、つぶさないように。 |
冊数が多い |
1ページに収められる文字数、1冊に綴じられるページ数には限りがあるため、印刷聖書で約2,000ページある聖書全巻のためには何冊も必要。 |
つまり、点字聖書の製作コストは「とても高い」のです!
上記聖書全巻を100セット、原版から作るコストはなんと「1,000万円」!
1セット当たりで10万円にもなります。
例えばこの聖書は1冊約4,000円(10%税込み 4,400円)。内容は全く同じ。
なのに点字にすると10万円出さないと、買えないの?
いいえ、神様の言葉に触れる権利は、みんな平等であるべきです!
日本聖書協会では、点字の聖書を1冊100円で頒布しています。全巻揃えても4,000円、この聖書とほぼ同じ値段です。
どうしてそんなことができるの?
それは、点字聖書の製作費が、すべて皆様からの献金で賄われているからです!
点字聖書はこうして半世紀以上、皆様のご寄付により届けられてきました。
これからも、点字聖書の発行を続けていくためには、あなたのご支援が必要です。
「現在では聖書を読む手段は録音されたものやパソコンなど昔よりよい環境が整ったが、視覚障害者はやはり静かに点字で読んで、手から心へと自然に染み通る方法が一番よいと思う。それは直に神と自分が触れられる時だと思う。目の見える人が現代機器を使わず、聖書そのものを読んでいるのと同じではないだろうか。」
視覚障碍者K.Tさんの証し
これからも点字聖書をお届けできるよう、ぜひご支援をお願いいたします。
聖書協会共同訳の点字聖書(2020年に完成)を、聖書全巻100セット製作するための募金を、10,000,000円を目標に進めてまいりました「SIチャレンジ」は、ご協力くださいました皆様のお祈りとご支援により、目標に到達いたしました。ありがとうございました。
点字聖書は他の聖書同様、聖書協会共同訳のみならず、新共同訳も口語訳も、必要とする方がいらっしゃる限り発行し続けます。その製作のため、継続してのご支援をお願い申し上げます。
SIチャレンジ
聖書協会共同訳(略称SI)の点字聖書100セットを製作するチャレンジです。
点字聖書募金目標
10,000,000円
2023年12月に目標突破
10,055,116円
ひとりでも多くの方に神のみ言葉を。日本聖書協会の活動をお支えください。
海外の支援は「聖書協会世界連盟(United Bible Societies)」を通じて行っています。
翻訳と動画制作の費用はすべて皆様からの寄付で賄われていますので、完成した日本手話による動画は専用のアプリ、YouTubeで誰でも見ることができます。
講習会の開催やメディアの研究・製作には多額の費用が掛かりますが、多くの方に利用していただくため、利用者の負担を少なくする努力を続けています。
この活動をこれからも継続していくため、皆様のご支援をお願いいたします。
日本聖書協会では、被災された教会とその教会員の方々、教会関連施設への支援のため、「国内災害献金」の受付をしております。
クリスチャンセンター「神戸バイブル・ハウス」は阪神淡路大震災を経て2003年、神戸聖書展の成功を機に再建され20年を迎えました。
「ライフ・メモリアル献金」は皆様が歩まれた日々の証しを、聖書として次代へ贈るための献金です。人生の、信仰生活の節目に、記念の献金を捧げましょう。
「み言葉」による救いが、世界中のすべての人々に、くまなくゆきわたるまで、聖書普及の働きを続けてまいります。多くの方にご参加いただきたく願っております。
キリストの愛を、聖書と共に、すべての人に届けましょう。聖書普及の働きを皆さまのご献金によってお支えください。